Goan Thali

ゴア州はインドの西海岸に位置するとても小さい州です。

この州はキリスト教徒が多いため食文化が他所のインドとちょっと違います。

牛、豚を食します。そして酒に寛容です。

料理の味付けはビネガーや砂糖を使うのでスパイシーながら酸味と甘みがあるのが特徴で、これは昔ポルトガル領だったことが影響しているとのこと。

いわゆるインド料理から一番遠いのがゴアの料理なんじゃないかなと思います。

ちょっとマニアックなインド料理ですが是非皆さんに食していただきたいです。

そしてやっぱりゴア料理には酒なんです。お酒好きな皆さん、チャパティでディップしながらチビチビやって下さい。ホントおつまみプレートですよ。

 

ゴアンタリーの主な料理の紹介です。

マトンビンダルー

ビンダルーとはワインとニンニクという意味で、この料理には大量のニンニクとお酢(ワインビネガー等)が使われています。酸っぱくて辛いゴアの代表的な料理です。

 

ゴアンソーセージチリフライ

ゴアのソーセージはブロック状に刻んだ豚肉でできているので食感はゴツゴツゴロゴロしていてとても肉肉しいです。スパイスでマリネした肉を腸詰めして燻製して干します。そして使うときは茹でてからソーセージの皮を剥ぎ中身を取り出して使います。なので料理の中にはソーセージの形状のものはありません。謎です。(ちなみにバワンで使っているゴアソーセージは自家製です。日本製。)

このソーセージと玉ねぎトマト、ピーマンを合わせた料理がチリフライです。

チャパティで挟んでお召し上がりください。もちろんライスにも合います。

 

レンズ豆のトナク

ゴア版のダルと言ったところの料理です。ココナッツとタマリンドを使っているのでゴアらしく酸っぱく甘い味付けになっでいます。レンズ豆は皮付きのブラウンレンティルを使っているので食物繊維が豊富でまた皮の風味がココナッツ、タマリンドとよく合います。


ゴアが他のインドと違うのは食べ物だけではなく町の様子もです。ヨーロッパ風の建物の感じや町中にある教会の存在でそのゴア独特の雰囲気が造られています。また酒にもおおらかな土地で、簡単に買える、酒税が安い、後ろめたさがないということからついつい飲んじゃいます。これもまたゴアに行きたくなる大きな要因でもあります。

ただ基本的にはインドはインドなので気を抜いてはいけません。

 


初めてゴアに行ったのは2011でした。ヒッピーやゴアトランスで有名なアンジュナビーチにドキドキしながら行きました。しかしその時にはもうそんな感じのパーティープレイスではなくなっていて、まあのんびりとした普通にいい感じのビーチ観光地になっていました。その頃は西洋人ばかりでインド人の観光客はあまりいない印象でしたが10年くらいの間にその比率は逆転しており最近のゴアビーチ界隈は随分騒がしくなった感じがします。(インド人のビーチでのはしゃぎ様はすごい)

10年経てば自分のインド旅も随分変わりました。それこそ昔は無目的で、人から良かったと言われた場所があればそっちへフラフラあっちへフラフラと。

ゴアに初めて来た時ものんびりしたビーチ方面に長く滞在しており街の方にはほぼ行きませんでした。まるで料理には無関心。ただボーッと贅沢に時間を無駄遣いしに来ていた感じでした。まあそういう旅も良いと思うんですけどね。

それがインド料理を本格的に始めてからは旅のスタイルがガラリと変わりました。目的が明確だからガシガシガツガツ動きます。評判のいいレストランを探し回り、食べまくり、本屋でレシピ本を漁り、そして料理教室に参加したりとあっという間に旅行が終わっていきます。まさかこんな風に目的を持ってインドを旅するようになるとは思ってもいませんでしたがこれはこれで良い旅になってます。いやむしろこっちの方がよりディープにインドに触れることが出来ている気がします。

ゴアに来るとこのようなインド旅の新旧の差異をよく感じるんですよね。