ラクナウはデリーから南東へ550kmのところにある大きな街です。 NHKのスパイス達人紀行でここの街を知りました。
(とてもよい番組でした。NHKオンデマンドでまだ見られるみたいです。https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2023128137SA000/)
ムガール帝国時代から続く美食の街だということで、それならば是非行ってみようということで今回やってまいりました。
こちらはIdrees Biryaniというビリヤニの名店。ラクナウの人に聞けばみんなここを勧めてくるくらいの名店。キッチンがほとんど外なので作ってるところ丸見えの楽しい店でした。店内は狭く混雑しているので店の周りで立ち食いしてる人も多数。
このラクナウ式のビリヤニはバワンのハイダラバード式とはまた違ったものでグレイビー的なトロみの部分が一切なくパラパラの米の中に肉が入っているだけのシンプルなものです。味もシンプル。ただこのライスが美味い。マトンエキスを吸った美味しいパラパラライスです。作り方を見てたけどなんでこんなにパラパラライスに仕上がるかが謎でした。自分の経験と照らし合わせてみると確実に失敗する水分量なのですが出来上がりは何故かパーフェクトなパラパラ食感。ラクナウで他の店でもビリヤニいくつか試しましたがここの米の炊き具合がダントツでした。
火加減か?なんなんだ?
こういうのも作れるようになりたいものです。
「とろけるケバブ」の名店Tunday Kababi.。ムガル帝国の歯の悪い王様のために考案された料理です。見た目はミニハンバーグが焦げて潰れたみたいな感じ。
口の中でとろけるが売りのこのケバブは確かにとろける。というかもう挽き肉通り越してレバーペーストのような食感。これなら確かに歯がなくてもいけます。
これをムガリーパロタというペラペラのオイリーな薄いパンに挟んで食べるわけです。肉は牛かマトンが選べて値段は一皿100円前後。(イスラムの方たちのお店なので牛はOK)皆さんサクッと食べてサクッと帰っていく軽食感覚のお店です。味は塩キツめで辛さ強いですが美味しかったです。
ムガル料理の店Dastarkhwan。昔北インドを中心としてインドの広範囲を支配していたムガル帝国。その宮廷料理がムガル料理と呼ばれているものです。
宮廷料理だけあってとてもリッチな味わいです。真ん中の写真はラクナウ式チキンマサラ。ナッツを贅沢に使った濃厚グレイビーは最高でした。
バターチキン等の北インドの料理が濃厚でリッチなのはこのムガル料理がベースになっているからなのでしょうな。
ラクナウの市場は揃わないものが無いとわれるほどの充実っぷり。しかしその喧騒具合はなかなかのものでした。これまで見てきたインドの中でもトップクラスのカオス。というかラクナウは市場以外も全部エネルギッシュでカオス。特に駅前。久しぶりにすごいパワーを食らいました。イスラム食文化圏(肉料理がメイン)だからなのか?
スパイス市場もかなり大きく、欲しかったスパイスも無事見つけられました。